コメにまみれてランスルー

先日、『米に込めたるコ・メ・セ・ト・ラ』初のランスルーを行いました。

 

今まで作って来たシーンたちが繋がり、流れることで、浮かび上がってくるナニか。

構成演劇の面白いところって、無関係に見える其々のシーンたちがその世界の空気でなのか、細ーい糸でなのか、薄っすらとだけど繋がって見えてくる。そのなんとも淡い感覚が好きだったりします。

 

今回も、様々なシーンを取り揃え、その為に色々とネタ出しをしてきましたが、思いもしない事に躓くこともあります。

その一つが『米の不満ってなんだ?』

今まで、舞台上で様々な人間『以外』をやってきましたが、今回の『米』もしくは『食べ物』ってのが、1番難しかったかもしれない…

昨年やった『家電』なんかは、数年単位の寿命があり、場合によっては、持ち主の変更、修理の経験…兎に角、年単位の経験を持つだろうから、親近感も湧けば、彼らの人生?家電生?想像もできた。

かたや、お米。食べられたら、お終いである。死に際…いや、食べられ際に不満があったとしても、食べられたらお終い。他の体験と比較して、ぶーぶー言うことも出来ないんじゃ?家電より生き物の筈なのに、想像ができない。

自分の想像力が貧困なのか、人間てヤツは…というものなのか。

 

そんなこんなで、米に思いを馳せつつ、本番まで後少し!

現実だったらあり得ない、喋る、歌う、動き回る米粒達が、貴方のお米観をほんのちょっと変えるかもしれません…

 

水田 菜津美